母の日は日本以外にもある!海外での事情を見てみよう

海外にも母の日って存在するの?

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2020/05/07

海外の母の日のお話

今週の日曜日は母の日ですね。みなさん、カーネーションの準備はいかがでしょうか? 現代日本では当たり前のように行われている母の日ですが、実はアメリカから伝わったといわれています。
では、本場アメリカでは、母の日をどのように過ごすのでしょうか? 今回は海外の母の日事情について、国ごとにまとめてみました。

海外の母の日のお話

そもそもなぜ「赤いカーネーション」を贈るの?

母の日といえば、赤いカーネーションをお母さんに贈るものというイメージがありますよね。しかし、例えば同じ赤なら薔薇やチューリップなども選択肢に挙がるはずなのに、なぜカーネーションでなければならないのでしょうか?

これは、そもそも母の日の起源とされている20世紀初頭のアメリカ、ウエストバージニア州に遡ります。そこにはアンナさんという、お母さんを亡くした1人の女性がいました。

アンナさんは亡くなったお母さんを偲び、5月に教会で追悼会を開いたそうです。そこで参加してくれた人々に一輪ずつ配られたのが、お母さんが好きだったという白いカーネーション。そう、はじめは白だったのですね。

そんな彼女の姿に周囲の人々は感動し、1人、また1人とその話は伝わってゆきました。そして数年後には、何とアメリカのほぼ全土で母の日が祝われるようになったとのこと。誰に定められるでもなく、ただ1人の女性が国民を動かしたとは驚きです。

日本に伝わったとされているのは、明治時代ごろのこと。戦後は一般人の間でもポピュラーなイベントとなり、現在のように毎年5月の第二日曜日は母の日、となりました。ちなみに、2020年は5月10日です。

また、カーネーションの色についてですが、当初白いカーネーションを贈られたのは亡くなったお母さんということで、健やかな場合は赤を贈る、となった説が有力。赤は元々キリスト教では母性愛の象徴とされていることもあり、愛情を感じる色ですが、白も清廉な雰囲気で素敵ですよね。

海外事情その1 日米と同じく「母の日」として祝う国々

では、海外それぞれの事情を見てみましょう。まずは日本やアメリカと同じく「母の日」として、特定のイベント日が定められている国たちです。

◆オーストラリア

同じように5月に母の日が設定されており、フラワーアレンジメントや子どもの場合は工作などをお母さんにプレゼントします。家族全員がスケジュールを合わせて食事することも多いそうで、ファミリーの日、とも言えるかもしれませんね。ただし、贈る花は菊が一般的だそう。

◆フィンランド

同じく5月の第二日曜日が母の日となっており、一般的にはミニバラをお母さんに贈ります。しかし、Vuokko(ヴォッコ)という野に咲く二輪草がプレゼントされる場合も多く、家の周辺から子どもがそれを摘んできてくれるのが最高の母の日! との声も。その日の朝はお母さんがベッドから出ず、家族が運んでくれる朝食を待つという習慣もあります。

◆スペイン

日本よりも1週間早い5月の第一日曜日が母の日。家族で食事を行うのが一般的とされ、お母さんにはお花やジュエリー、香水などをプレゼントします。中にはエステを贈る場合もあるそうで、1日ゆったりして過ごせる日のようですね。

◆トルコ

トルコも5月の第二日曜日が母の日。「Anneler Gununuz Kutlu Olsun!(母の日おめでとう!)を合言葉に、子どもがいる女性全てにお祝いが述べられます。花やプレゼントの内容は問わず、その人の好みに合わせて贈られることが多いようです。

◆フランス

5月最後の日曜日、もしくは6月の第一日曜日(キリスト教の聖霊降臨の主日が同日になった場合)と決まっており、日本とは近いですが日付が違います。また、お母さんへのプレゼントは一般的ですが、花でもカーネーションにはあまりこだわらないようです。

海外事情その2 日米とは日付も習慣も違う国々

このように、日本やアメリカと同じような日付、かつ習慣をもつ国も多いのですが、中には似たイベントであっても日付や習慣などが全く異なる場合があります。

◆ルーマニア

毎年3月8日が「女性の日」となっており、小さなお嬢さんからお年寄りまで年齢を問わずプレゼントがもらえるそうです。5月の第一日曜日と日付は違いますが、同じく女性の日が存在する国にはハンガリーも挙げられます。

◆イギリス

イースター・サンデーとして設けられている3月21日から4月24日から見て二週間前の日曜日に行われます。正確には「春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日」が選ばれるとも言われていますが、母の日として感謝を伝えるという意味では日本と同じです。

◆タイ

8月12日、タイ・シキリット王妃の誕生日が母の日として制定されています。自分のお母さんはもちろん王妃への感謝を示すために、その日はみな王妃を象徴する水色の服を着るそうです。母の日のプレゼントは花も一般的ですが、ジャスミンが贈られることが多いよう。

◆ネパール

4月末から5月上旬の中の1日が「母の顔を見る日」となっており、プレゼントとしては卵や甘いお菓子、果物などが一般的です。特にネワール民族の中では、結婚して初めて迎える母の日にはお嫁さんから実家のお母さんへご馳走を持ってゆく習慣があるとのこと。

こうして見ると日付や習慣は様々あるものの、どの国でも「母への感謝」を示す気持ちは変わらないのですね。日本ではプレゼントを贈るだけになりがちな人も多いと言われていますが、今年はぜひ家族で一緒に食事をしたり、出かけたりしてみてはいかがでしょうか?

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