日付も祝い方も色々!父の日って、海外ではどうするの?

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海外情報で解る!文化や習慣の違い

2019/06/13

日本だけではなかった!海外にもある父の日とは

日本における父の日は、6月の第3日曜日。今年もそろそろやって来るところですが、母の日にはカーネーションをあげたけど、父の日にはどうすればいいだろう……なんて悩んでいる方も多いかもしれませんね。
しかし、そもそも父の日は日本独自の文化なのか? というと、実はそうではありません。今回は父の日誕生の経緯や国別の日付、お祝いの仕方などについて、詳しく見てみましょう。

日本だけではなかった!海外にもある父の日とは

実はアメリカが発祥!「父の日」が生まれた経緯

父の日は、今から100年ほど前にアメリカで誕生した世界でも比較的新しい文化です。元々母の日がそれより少し先に生まれていたのですが、米ワシントン州に住むドット夫人という女性が「父は男手ひとつで私たちを育ててくれました。母の日だけでなく、父にもその感謝を伝えられる日を作りたい」と教会に願ったことをきっかけに広まったと言われています。

その後、1916年にウィルソン大統領が父の日についての演説を行うと、その価値観に賛同する人はより一層増えました。

当時は政的な問題(男性優位な法律だと思われやすいこと)から正式には認められませんでしたが、1972年にニクソン大統領が祝日に制定したことで、国民にとって更に身近なものに。

現在はカナダやイギリスなどの英語圏からフランス、インド、日本などヨーロッパ、アジア圏にまで文化が派生。形は様々ではあるものの、それぞれの国に根付いた習慣として親しまれるようになっています。

どこに行っても同じ?国別「父の日」の日付

アメリカの父の日は、日本と同じく6月の第3日曜日。なぜかと言えば、父の日誕生のきっかけとなった女性の父で、南北戦争の退役軍人ウィリアム・ジャクソン・スマートの誕生日が6月だったから。その月に礼拝をして貰えるよう彼女が懇願したため、キリスト教の風習に沿って翌年の6月19日(第3日曜日)に祝典が行われたのです。

つまり日本はこのアメリカの慣習に倣っているということになります。ただ、その他の国も同じなのか?というと、そういうわけではありません。

◆カナダ、イギリス

カナダやイギリスも、アメリカと同じく6月の第3日曜日。これは元々アメリカと関係が深く、かつキリスト教徒が多い国であるというのが理由として考えられるかもしれませんね。

◆オーストラリア

カナダと同じくイギリスとも関係が深い国なので、同じかと思いきや9月の第1日曜日。由来は不明だそうですが、父の日が広まった当時は郵送の便が悪く、6月に荷物を送っても届くのが9月になったからとか、単に6月は寒くて満足にアウトドアが楽しめないからでは? とか、様々な推測がなされています。

◆ドイツ

ドイツにおける父の日は、キリストの「昇天祭」の日。これは復活祭から6回目の日曜日が過ぎた後の木曜日に行われるもので、毎年5月あたりとなります。

◆イタリア

打って変わって、こちらは3月19日。アメリカや日本からすれば3か月前ということですね。なぜかというと、この日はキリストの父である「聖ジュゼッペ」の日と定められているから。イタリアもキリスト教徒、とりわけカトリックを信仰する人が多いと言われていますから、彼らにとってはキリストの父を崇める日こそ父の日、というわけです。

◆フィンランド

フィンランドをはじめ、北欧においてメジャーな父の日は、11月の第2日曜日。他の国と比べるとかなり離れているので、何か特別な理由があるのだろうか?と思ってしまいますが、何と理由は「他に祝日がない月だったから」。大らかな北欧人らしい微笑ましさを感じますね。

◆インド

インドはヒンドゥー教徒やイスラム教徒が多い国ですが、父の日に関しては日本やアメリカと同じ「6月の第3日曜日」。宗教的な意味合いではなく、あくまでも家族内の文化として親しまれているのかもしれませんね。

お父さん同士の付き合いも?国別「父の日」の祝い方

父の日の日付については上記の通りですが、祝い方にも国ごとに違いがあります。まずは身近な日本やアメリカなどから見ていきましょう。

◆アメリカ

父の日誕生のきっかけを作ったドット夫人が父の墓前に白いバラを添えたことが由来となり、アメリカでは基本的にお父さんに赤いバラ、亡くなっている場合は白いバラを贈るのが習慣となっています。その他は日本と同じく、手紙やギフトなどをプレゼントするのが一般的です。

◆日本

日本における父の日は、母の日にカーネーションを贈るように黄色いバラを贈るのが習慣。1981年に設立された「日本ファーザーズデイ委員会」という組織が、家族に対する親愛や尊敬を示す黄色を父の日のイメージカラーとして広めたことから、赤や白ではなく黄色のバラとなったようです。あとはお父さんの好みに合わせたギフトを贈ったり、母の日と合わせて旅行をプレゼントしたりしますね。

◆カナダ

花やギフトなどを贈るのが一般的ですが、家族でキャンプやバーベキュー、ピクニックなどアウトドアを楽しむことも多いそうです。

◆イギリス

花言葉で感謝の気持ちを伝えたり、メッセージカードやギフトに特別な意味を持たせたり、控えめながら凝った演出をするのが特徴のよう。

◆オーストラリア

アウトドア趣味が盛んなイメージの通り、家族でバーベキューやピクニックなどを楽しむのが一般的。前述したように、だから父の日が気候的に丁度よい9月になったのでは?という説もあるほどです。

◆ドイツ

伝統的にはまだ父親として不慣れなお父さんに、マナーや作法などを教える日だったそうです。しかし、今では男性(お父さん)同士で羽を伸ばせる日に変化!昼からお酒を飲んだり、バーベキューやラフティングなどを楽しんだりと盛り上がります。

◆イタリア

子どもたちがお父さんに手紙を書いたり、ささやかなギフトを贈ったりする日。地域によっては「ゼッポレ」と呼ばれる特別な焼き菓子が出回ることもあり、これを楽しみにしている人も多いとか。

その他、フィンランドやインドなどでも手紙を書いたり贈り物をしたりといった習慣があります。普段はなかなか面と向かって口にできない「ありがとう」を、ぜひ様々な形で表現してみてはいかがでしょうか?

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